日本姿勢科学学会 神奈川県支部
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ベビーマッサージによる事件について

危険な整体・マッサージに注意

「免疫力高める首ひねり・施術後 乳児が死亡」。──二〇一四年九月六日、こんな見出しではじまる記事が各新聞に掲載され、テレビのニュースでも報道されました。

亡くなられた乳児と残されたご家族に哀悼の意を捧げます。
そして、このような形で科学的根拠のない療法、医学知識のない人が行う施術の危険性が明確に示された事を悲しく思います。

私たち姿勢療法の分野にも、赤ちゃんや小さな子どものケアがあります。ただし、それができるのは、筋骨格系の専門の学位を有して小児の体の専門の勉強をし、トレーニングを受けた先生に限ります。子どもに施術するのは、難易度が高くて、より高度な技術と熟練度が必要なのです。

お母さんの狭い産道を通って生まれてくる時から、人の体はいろいろ無茶をして、正常な状態から少しずつ違う状態になったりします。幼い子どもたちはびっくりするほど激しく転んだり、頭を打ったり、体をひねったり、転がったりくぐったり、成長過程の中でいろんなことが起こります。その中で、病院では「問題ない」と言われる範囲でも、実際には成長のさまたげになっていく見えない問題が潜んでいることもあります。幼い子どもの頃のそうしたものが原因で成長期や大人になってから、体のバランスの崩れによる体の痛みや不調が生じるケースも、少なくありません。私たちの姿勢科学の領域でも、定期的に体の状態をチェックしたり、適切なケアを受けることは、体の成長を助け、免疫力を上げて風邪や病気から体を守る力を保つのに有効と考えています。

しかし、なにより大切なのは、親や兄弟姉妹、家庭にいる大人たち、あるいは、幼稚園保育園、学校の先生など子どもたちと一緒に時を過ごす人たちが、体のこと、姿勢のことを知っておくことです。姿勢は、体の状態をあらわす鏡です。「もしかして、体、どこかおかしいかな?」と異常に気づくきっかけは、姿勢から。姿勢バランスが崩れた状態で時間が経過してしまい、どうにもならなくなってから治療をはじめるのではなく、それぞれの家庭、子どもたちを取り巻く周囲の環境で気づくことで、問題が軽微なうちに早急に解決していけるのです。

危険にさらされているのは子どもたちばかりでなく、これをご覧の皆さまも同じです。科学的根拠のない療法や検証されていない情報によって体を自ら壊してしまうことにならないよう、体の基礎知識を身につけ、必要な時に適切な対応を選べるようになることが、あなたご自身やご家族の健康寿命を延ばし、いつまでも笑顔で元気に楽しい人生を送ることにつながります。

私たちは体や健康に関する知識に触れる機会を毎月無料で提供しています。
どうぞご活用ください。

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2014年10月3日(金)  コメントorトラックバックはまだありません  未分類

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